日本と海外のマスク解除の傾向の違いは?マスクに効果はないの?日本はいつまでマスクが必要?

終わりの見えないコロナ禍。いつまで自粛生活が続くんだろう・・と憂鬱になりますよね。

マスクに対する思いも、人それぞれあります。
マスクは無意味だと言う人、マスクは子どもがかわいそうと言う人、コロナはただの風邪だと言う人・・
そして夏のマスクは本当に苦痛なので、外したい!!という気持ちもとても理解できます。

SNSの発達やメディアの発信により、いろいろな情報が錯綜してどれが正しい情報なのか分からなくなりますね。

そんな中、医療業界で10年以上働いている者として、コロナ禍の日々で感じることを書かせていただきたいと思います。

目次

海外ではすでにマスク着用が緩和されている?

まず、ご存知のように、いくつかの国ではマスクは義務化されています。
しかし、日本では法律によって義務化はできないので、あくまでも推奨という位置付けになっています。

そして、欧米各国では義務だったマスクの着用が、2022年に入ってから次々と緩和されてきています。 マスクを着けずに出かけたり、ライブやスポーツが行われているようです。欧米諸国は感染者が増えたとしても、元の生活に戻すことが大切だという考えのようですね。

イギリスでは?

イギリスに住んでいる東南アジア人の知り合いは、イギリスでは白人はマスクをほぼ着けていないが、アジア人は着けている人が多いと言っていました。人種によってマスクへの抵抗があるのでしょうか?

しかし、イギリスもコロナが大流行し、今までに約2230万が感染、17万人が亡くなっています。

イギリスのジョンソン首相は、新型コロナウイルスの感染者が減少傾向に転じたことを受けて、屋内の公共施設でのマスク着用の義務など、規制の多くを撤廃する方針を明らかにし、新型コロナとの共生を目指す考えを改めて強調しました。

イギリスでは、変異ウイルスのオミクロン株の感染拡大にともない、今月はじめには20万人を超えていた、1日の感染者が、その後、減少に転じ、ここ数日は10万人前後で推移しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220120/k10013439951000.html

2022年1月20日のニュースですが、1日10万人の感染者がいるのに規制の撤廃をするなんて、日本では考えられないことですよね。

アメリカでは?

アメリカもマスク着用義務の緩和が行われています。
やはり白人はほぼマスクを着けておらず、アジア人は着けている人が多いようです。

アメリカの現在までのコロナの感染者数は8240万人、死亡者は100万人です。

アメリカではマスク着用の義務が解除されてから2週間で、運輸保安局従業員のコロナ感染が50%急増しました。

https://www.forbes.com/sites/suzannerowankelleher/2022/05/04/tsa-covid-infections-jumped-50-percent-mask-mandate-lifted/?sh=1aa497cc67ec

元の生活に戻すことは大切ですが、やはり感染対策は重要です。それで死んでしまったら元も子もありません。

日本では?

日本では時々マスクを着けていない人を見かけますが、ほとんどの人がマスクを着用しています。
「同調圧力で外せない」「店に入るときマスクと消毒を強要される」という意見もよく聞きますよね。
そもそも、マスクは周りへの飛沫感染を少しでも防ぐためのものなので、誰も周りにいないときの着用は不要だとわたしも思います。

マスクがコロナに対して効果があるというエビデンスは?

マスクは飛沫感染から自分や周りの人たちを守るためのものです。なので、飛沫感染によって発症するコロナウイルスにもマスクは効果があります。

コロナはまだ発見されてから新しいウイルスなので、研究データがあまりありません。なので、同じ飛沫感染によって感染する季節性インフルエンザのデータを見てみましょう。

https://www.nippon.com/en/japan-data/h01219/

こちらは2015年から2022年のインフルエンザ感染者数のグラフです。
2019年12月頃に中国の武漢市で第1例目の感染者が発見され、マスク生活が始まりました。グラフを見て分かるように、2020年冬、2021年冬のインフルエンザはほぼ0です。マスクが飛沫感染の予防に効果的であることが分かります。

だったらマスクをしているのに、なぜコロナはなくならないのか?と疑問を持たれると思いますが、それはコロナウイルスの感染力がインフルエンザより強いからです。

コロナはどうやって感染する?

コロナに感染する経路は、主に2つあります。

接触感染

感染者の手にウイルスが付着し、その手でドアノブなどを触るとドアノブにウイルスが付着します。そして、非感染者がそのドアノブを触ってしまい、その手で目や鼻や口を触ると、ウイルスに感染します。

飛沫感染

咳やくしゃみだけでなく、日常会話からの「しぶき」として飛んでいき、それを鼻や口から吸い込むことで感染します。

病院では、基本的に誰もがコロナウイルスを保有している可能性がある、として対応します。なので、適切な手指衛生、咳エチケットは必須です。そして、コロナ疑いの患者の対応をするときやコロナ患者の対応をするときなどの必要時には、PPEと呼ばれる防護服を着用します。

コロナにかかるとどうなる?

熱、のどの痛み、咳、息切れ、倦怠感、頭痛、寒気など、風邪と同じ症状が出ます。しかし、ふつうの風邪と比べて症状が長く続きます。

治療は?

約80%の人が自然に治癒します。
約18%の人が呼吸困難、肺炎などで入院治療を受けます。
約2%の人が人工呼吸器などが必要な命にかかわる状態になります。

濃厚接触の定義は?

マスクなし、1メートル以内、15分以上の接触があった人は濃厚接触者になります。
(※令和4年3月22日厚生労働省より)

子供にとってマスクは効果がある?

もちろんあります。飛沫感染を防ぐことができるからです。

子どもたちにマスクが必要か不要かは、海外の意見ではなく、子どもたちにとってのメリットとデメリットを考えることが大切です。どうして日本よりも感染者数、死亡者数が圧倒的に多い外国の意見を正しいと思うのかよく分かりません。

「子どもがウイルスを保有しているかも知れない」「マスクをつけていると子どもの感染を防げるかも知れない」「暑い中マスクをつけていると熱中症になるかも知れない」などのメリットとデメリットを考えて、上手にマスクを使用すればいいのです。

私たち医療従事者は、マスクの着用によってインフルエンザの忙しさがなくなったことを本当に体感しています。コロナの忙しさはありますが・・冬はインフルエンザが大流行し、休憩時間も取れなかった小児科外来が、今は閑散としています。廃業になった小児科開業医もいるそうです。

マスク不要論とは?

「マスクはコロナに有効ではない」「子どもがマスクを着けるのはかわいそう」というマスクを外すべきだという訴えのことです。

そもそもマスクは周りへの飛沫感染を少しでも防ぐためのものです。感染を100%防ぐことはもちろんできません。しかし、効果が0ということではありません。

マスク着用やコロナ対策の件はどの国でも政治に大きく関係しています。特にアメリカではその傾向が強いですね。

子どもがマスクを着けるのがかわいそうという意見については、よく分かりません。子どもがいる親なら、子どもをなんとしてでもコロナウイルスから守るために、マスクを着けさせたいと思うものですけどね・・

マスクを着用することによって起こる悪影響はある?

マスクが子どもたちの発達や脳へ与える影響を心配している声をよく聞きます。

マスクは子どものコミュニケーション力の発達を妨げる?

マスクで顔が見えないことで、子どもが表情を読み取れなくなる、口が見えないので言葉の発音ができなくなる、コミュニケーションの取り方が分からなくなる、などの心配があるようです。

しかし、子どもたちはマスクをつけていても、感情を読み取ることができます。例えば、サングラスを着用している写真や、マスクを着用している写真を見せたとき、子どもたちは感情を正確に答えることができたという研究もあります。日常生活では顔だけでなく、ボディランゲージや目の動き、声などで感情を伝えることができるので、もっと分かりやすいですね。

そして、家庭で親が赤ちゃんや子どもに接するときもマスクをしているでしょうか? 親が子どもと充分に関わることができない家庭でも、テレビやYouTubeを見ることもできるので「マスクを着用していることで子どもが表情を読み取れなくなる」という問題はないように感じます。

口が見えないので言葉の発音ができなくなるという問題も、視覚障害児は目が見えなくてもきちんと言葉を発音することができます。

マスクが原因で発達が遅れている子どもがいる発表はありません。まだマスク生活が始まって、2年程度なので、充分なデータもありません。マスクによって起こる影響を決めるのは早いのではないでしょうか。

マスクを着けると酸欠になる?

マスクを着けると「酸素が薄くなり、頭がぼーっとして、物事に集中しづらくなった」と言うことをよく見ますが、本当なのでしょうか? なぜなら、医療現場で働いている人たちは、コロナ以前からずっと勤務中はマスクを着けているからです。

私が勤務している病院は、インフルエンザが流行する冬になると、マスク着用の通達が出ていました。しかし、私は年中、毎日約8時間マスクをつけています。酸素が薄い、息苦しい、頭がぼーっとするということを感じたことはありません。そんなことがあれば仕事に支障が出ますし、例えば外科医が手術中に集中できないとなると大変ですからね。

こちらについては慣れなのでしょう。マスクに慣れていない人は鼻呼吸ではなく、口呼吸になりがちです。マスク生活も2年以上経つので慣れてくるでしょう。

熱中症になる?

学校における基本的な感染症対策として、学校教育活動の際はマスクを着用し、特に近距離での会話や発声等が必要な場面では、飛沫を飛ばさないようにマスクの着用を徹底することが適切です。
一方で、運動を行う際にマスクを着用する場合、十分な呼吸ができなくなるリスクや熱中症になるリスクが指摘されております。このような運動時のマスク着用による身体へのリスクを考慮して、学校の体育の授業におけるマスクの着用は必要ありませんが、体育の授業における感染リスクを避けるためには、地域の感染状況を踏まえ、児童生徒の間隔を十分に確保するなど、下記の事項を十分に踏まえた対策を講じることが必要です。なお、体育は実技を伴う教科であるため、特に児童生徒の健康と安全を第一に考えて、学習の内容や形態、授業の実施場所や時期等を総合的に考慮しながら、様々な感染リスクへの対策を講じることが必要となりますので、引き続き御配慮をお願いします。

https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/hakusho/nc/jsa_00011.html

学校での体育の授業などの汗をかく状況では、マスクを外すべきだという通達が令和2年に出されています。

日常生活での対応の通達も同じように令和2年に出されています。

ここ数日、「屋外でのマスクは不要」というニュースを見ますが、マスクは熱中症のリスクが上がるので外しましょうと以前からも言われていますね。

マスクで肌荒れする

肌荒れは理解できます。敏感肌の方は本当に大変だと思います。

まとめ

わたし個人としては、誰もいないときはマスクは不要ですし、必要なときはマスクを着けるべきだと思います。マスクは感染を100%防止できるものではないのです。なぜ0か100のみで答えを出そうとするのか不思議です。

コロナ禍が終わっても、特に冬の感染症対策としてマスクを着けることと手洗いうがいはおすすめします。

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